まず結論

  • ヒッチメンバーを付けただけでは、トレーラーは牽引できない牽引するには別途950登録(車検証への記載)が必要です。
  • 多くのヒッチメンバーは、車検そのものには影響しない指定部品の扱いで、規定の範囲内なら構造等変更検査は不要です。
  • ただし「範囲内なら」という条件が付く全長がはみ出る、灯火類を隠す、といった場合は話が変わります。

ヒッチメンバーと車検の関係

ヒッチメンバーは、装着しても基本的にはそのまま車検を受けられます。「付けたら車検に通らない」という話が出回ることがありますが、 通常の乗用車用ヒッチメンバーであれば、そのままで問題になることはほとんどありません。

注意が必要なのは、車体からの張り出しかたです。次のような場合は、 構造等変更検査が必要になったり、そのままでは通らなかったりすることがあります。

  • 全長・全幅の変化が規定の範囲を超える
  • ナンバープレートや灯火類(テールランプ・ウインカー・反射器)を覆ってしまう
  • ボールマウントを付けたままで、後方に大きく突出している
  • 溶接など、車体側に恒久的な加工を伴う取り付けをしている

実務上は、使わないときはボールマウントを外しておくのが無難です。 取り付けの可否や検査の要否は車種・製品・年式で変わるため、 施工店や運輸支局に確認するのが確実です。

ヒッチメンバーと950登録は別物

ここがいちばん誤解されやすいところです。両者の役割は次のように分かれています。

ヒッチメンバー950登録
何のためのもの物理的に連結するための装置法的に牽引してよい重量を車検証に記載する手続き
これだけで牽引できるかできない記載された重量の範囲内でできる
費用製品代+取付工賃申請は無料(書類の準備に費用がかかる)

つまり、ヒッチメンバーの装着と950登録は、両方そろって初めて牽引できるということです。 施工店で取り付けてもらった段階では、まだ手続きが残っています。

どちらを先にやるべきか

950登録は牽引車の諸元(制動力・出力・軸重)から計算するもので、 ヒッチメンバーが付いているかどうかは計算に関係しません。 そのため順番はどちらが先でも構いません。

実際には、ヒッチメンバーの取り付けを待つ間に書類を準備しておくと、 取り付け完了後すぐに窓口へ行けるので無駄がありません。 書類の準備でいちばん時間がかかるのは諸元表の取り寄せです。

登録後にやること

950登録が済んで車検証が新しくなったら、ETCの再セットアップを忘れないでください。 ETC車載器には車両情報が登録されており、車検証の記載内容が変わった場合は ディーラー等で書き換えが必要です(費用の目安は¥3,000程度)。

古い情報のままだと、ETCレーンが連結車両を正しく認識できず、 トレーラーが通過しきる前にゲートバーが降りてくる、通行料金の区分が違う、といったトラブルにつながります。

ヒッチメンバーの装着例が多い収録車種

下記の車種は諸元データを収録しているため、車検証の型式指定番号・類別区分番号を入れるだけで連結検討書の作成に進めます。

収録車種の一覧をすべて見る →

手続き全体の流れは950登録とは?必要書類と手続きの流れを、牽くものごとの目安は牽くものごとに変わる手続きをご覧ください。

本記事は一般的な説明です。ヒッチメンバーの取り付け可否・検査の要否は車種と製品によって異なるため、 施工店および運輸支局にご確認ください。